自種子島望屋久島

孤鳥高飛不復還
棕櫚葉密海風閑
隔波遙認翠峰影
昨日彷徨是彼山

2009年10月作

押韻

還・閑・山:上平声十五刪韻

訓読

種子島より屋久島を望む

孤鳥 高く飛んで 復たと還らず
棕櫚の葉 密にして海風 閑かなり
波を隔てて遥かに認む 翠峰の影
昨日彷徨せしは是れ彼の山

不復還:二度とは帰ってこない
翠峰:青い山。前日訪れた屋久島を指す。

種子島から屋久島を望む

一羽の鳥が空高く飛んで行って二度とは帰ってこない
棕櫚の葉が密に茂り、海からの風が静かに吹いている
海を隔てて遠く遥かに見えるのは青い山
昨日さまよい歩いたのはまさにあの山なのだ

補足

この詩が、2009年秋の九州旅行を締めくくる詩となりました。