屋久島客次 其二【2009.10】(屋久島客次 其の二)
屋久島客次 其二
南嶼月光霑樹黑
東園花影落沙蒼
誰言此地秋猶遠
静聽濤声自有涼
2009年10月作
押韻
蒼・涼:下平声七陽韻 起句は対句のため踏み落とし
訓読
屋久島客次 其の二
南嶼の月光 樹を霑(うるほ)して黒く
東園の花影 沙に落ちて蒼(あを)し
誰か言ふ 此地 秋 猶ほ遠しと
静かに濤声を聴けば自ら涼有り
注
南嶼:南の島
霑:うるおす、ぬらす
訳
屋久島の宿
南の島の月光は樹木を黒く濡らすように照らし
宿の東の庭では花の影が蒼く地に落ちている
いったい誰が言うのか、ここでは秋がまだまだ遠いなどと
静かに波の音に耳をすませば自然と涼しさが感じられるのだ
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