鹿児島県 種子島

自種子島望屋久島【2009.10】 (種子島より屋久島を望む)

自種子島望屋久島 孤鳥高飛不復還 棕櫚葉密海風閑 隔波遙認翠峰影 昨日彷徨是彼山 2009年10月作 押韻 還・閑・山:上平声十五刪韻 訓読 種子島より屋久島を望む 孤鳥 高く飛んで 復たと還らず 棕櫚の葉 密にして海風 閑かなり 波を隔て...

詠史 鹿児島県 種子島

訪門倉岬有感 其二【2009.10】(門倉岬を訪れて感有り 其の二)

訪門倉岬有感 其二 五百年前海不康 紫髯蠻客繋舟航 日南自聽一鎗發 天下忽看六國亡 2009年10月作 押韻 康・航・亡: 下平声七陽韻 訓読 門倉岬を訪れて感有り 其の二 五百年前 海 康からず 紫髯の蛮客 舟航を繋ぐ 日南に一鎗の発する...

詠史 鹿児島県 種子島

訪門倉岬有感 其一【2009.10】(門倉岬を訪れて感有り 其の一)

訪門倉岬有感 其一 靑波碧浪濯朝陽 浩浩大瀛通異疆 若莫蠻船來此島 後年不有甲侯亡 2009年10月作 押韻 陽・疆・亡:下平声七陽韻 訓読 門倉岬を訪ねて感有り 其の一 青波 碧浪 朝陽を濯ひ 浩浩たる大瀛 異疆に通ず 若し 蛮船の此島に...

詠史 鹿児島県 種子島

詠種子島氏【2009.10】( 種子島氏を詠ず)

詠種子島氏 赤斿破去有孤兒 遠下南荒裔冑滋 七百年間三十世 二千里外備蠻夷 2009年10月作 押韻 兒・滋・夷:上平声四支声 訓読 種子島氏を詠ず 赤斿 破れ去って 孤児有り 遠く南荒に下りて裔冑 滋(しげ)し 七百年間 三十世 二千里外...

詠史 鹿児島県 種子島

謁種子島時堯墓 其二【2009.10】(種子島時堯の墓に謁す 其の二)

謁種子島時堯墓 其二 中原群牧競雄時 第一英豪知是誰 南島使君如不在 蜻洲滅裂屬蠻夷 2009年10月作 押韻 時・誰・夷:上平声四支韻 訓読 種子島時堯の墓に謁す 其の二 中原の群牧 雄を競ふ時 第一の英豪 知んぬ是れ誰ぞ 南島の使君 如...

詠史 鹿児島県 種子島

謁種子島時堯墓 其一【2009.10】(種子島時堯の墓に謁す 其の一)

謁種子島時堯墓 其一 海内紛訌瀕亂亡 封君雖少已賢良 出藍機巧驚天下 使以島名呼火鎗 2009年10月作 押韻 亡・良・鎗:下平声七陽韻 訓読 種子島時尭の墓に謁す 其の一 海内 紛訌して 乱亡に瀕す 封君 少(わか)きと雖も已に賢良 出藍...

屋久島 鹿児島県

屋久島山行 其四【2009.10】(屋久島山行 其の四)

屋久島山行 其四 深澗常鳴危徑下 幽禽忽叫密林中 半天路絶細橋出 遽見峰間大彩虹 2009年10月作 押韻 中・虹:上平声一東韻 起句は対句のため踏み落とし 訓読 屋久島山行 其の四 深澗 常に鳴る 危徑の下 幽禽 忽ち叫ぶ 密林の中 半天...

屋久島 鹿児島県

屋久島山行 其二【2009.10】(屋久島山行 其の二)

屋久島山行 其二 雨餘土軟険途長 汗濕征衣程未央 始欲小休苔石上 喬杉落滴借微涼 2009年10月作 押韻 長・央・涼:下平声七陽韻 訓読 屋久島山行 其の二 雨余の土 軟らかにして険途 長し 汗 征衣を湿して程 未だ央ばならず 始めて小休...

屋久島 鹿児島県

屋久島山行 其一【2009.10】(屋久島山行 其の一)

屋久島山行 其一 鬱蒼林藪鹿麛潛 多少喬杉數仰瞻 此島無時非雨後 山中到處翠光霑 2009年10月作 押韻 潛・瞻・霑:下平声十四塩韻 訓読 屋久島山行 其の一 鬱蒼たる林藪 鹿麛 潜み 多少の喬杉 數(しばしば)仰瞻す 此の島 時として雨後...

屋久島 鹿児島県 受賞作

屋久島山行 其三【2009.10】(屋久島山行 其の三)

屋久島山行 其三 蘚徑崎嶇樹鬱蒼 葉間僅見碧空光 稚杉應冀千年後 百尺摩天望大洋 2009年10月作 押韻 蒼・光・洋:下平声七陽韻 訓読 屋久島山行 其の三 蘚径 崎嶇として 樹 鬱蒼たり 葉間 僅かに見る 碧空の光 稚杉 応に冀(こひね...

屋久島 鹿児島県

紀元杉【2009.10】

紀元杉 近年應見尚朝滅 遠紀或看倭國興 半萬年間非莫伴 以風爲友雨爲朋 2009年10月作 押韻 興・朋:下平声十蒸韻 起句は対句のため踏み落とし 訓読 紀元杉 近年 応に見るべし 尚朝の滅ぶを 遠紀 或ひは看しならん 倭国の興るを 半万年...

屋久島 鹿児島県

屋久島曉景【2009.10】(屋久島暁景)

屋久島曉景 濯出群峰朝雨晴 波間旭日破雲生 甘蕉葉上一餘滴 正欲落時光似瑛 2009年10月作 押韻 晴・生・瑛:下平声八庚韻 訓読 屋久島暁景 群峰を濯ひ出だして 朝雨 晴れ 波間の旭日 雲を破りて生ず 甘蕉葉上の一餘滴 正に落ちんと欲す...

屋久島 鹿児島県

屋久島客次 其二【2009.10】(屋久島客次 其の二)

屋久島客次 其二 南嶼月光霑樹黑 東園花影落沙蒼 誰言此地秋猶遠 静聽濤声自有涼 2009年10月作 押韻 蒼・涼:下平声七陽韻 起句は対句のため踏み落とし 訓読 屋久島客次 其の二 南嶼の月光 樹を霑(うるほ)して黒く 東園の花影 沙に落...

屋久島 鹿児島県

屋久島客次 其一【2009.10】(屋久島客次 其の一)

屋久島客次 其一 今宵掖玖懷肥薩 昨夜阿蘇憶洛京 一髪中原望不得 天涯獨聽海潮聲 2009年10月 押韻 京・聲:下平声八庚韻 起句は対句のため踏み落とし 訓読 屋久島客次 其の一 今宵 掖玖に肥薩を懐ひ 昨夜 阿蘇に洛京を憶ふ 一髪の中原...

屋久島 鹿児島県

到屋久島【2009.10】(屋久島に到る)

到屋久島 收帆入港噪帰鴉 一島皆山阪路斜 借問何樓魚最美 閑猫導客向酒家 2009年10月 押韻 鴉・斜・家:下平声六麻韻 訓読 屋久島に到る 帆を収めて港に入れば帰鴉 噪ぎ 一島 皆 山にして阪路 斜めなり 借問す 何れの楼か 魚 最も美...

鹿児島県

發麑城赴屋久島舟中 其四【2009.10】(麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の四)

發麑城赴屋久島舟中 其四 遠去麑城千里遐 水天接處湧蒼波 夕陽忽地穿雲見 偏照洋中一翠螺 2009年10月作 押韻 遐・波・螺:下平声五歌韻 起句の「遐」は下平声六麻韻からの借韻 訓読 麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の四 遠く麑城を去って...

鹿児島県

發麑城赴屋久島舟中 其三【2009.10】 (麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の三)

發麑城赴屋久島舟中 其三 南海浪高潮色濃 錦江灣外水無窮 遙望孤鳥欲消處 夕雨霽來餘彩虹 2009年10月作 押韻 濃・窮・虹:上平声一東韻 起句の「濃」は上平声二冬韻からの借韻 訓読 麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の三 南海 浪高くして...

鹿児島県

發麑城赴屋久島舟中 其二【2009.10】(麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の二)

發麑城赴屋久島舟中 其二 隅國山連雲覆嶺 薩州濱盡海支穹 汽船進處魚深匿 鷗鳥空飛煙雨中 2009年10月作 押韻 穹・中:上平声一東韻 対句のため起句は踏み落とし 訓読 麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の二 隅国の山 連りて 雲 嶺を覆ひ...

鹿児島県

發麑城赴屋久島舟中 其一【2009.10】( 麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の一)

發麑城赴屋久島舟中 其一 白煙靑靄隔灣浮 飛艇排波劃两州 決眥遙望千里外 南溟不見卅餘洲 2009年10月 押韻 浮・州・州:下平声十一尤韻 訓読 麑城を発して屋久島に赴く舟中 其の一 白煙 青靄 湾を隔てて浮かび 飛艇 波を排して両州を劃...

鹿児島県

櫻嶽【2009.10】 (桜岳)

櫻嶽 灣裏風微潮氣香 孤峰崛起水中央 山容樸訥且剛毅 萬歳永支天一方 2009年10月 押韻 香・央・方:下平声七陽韻 訓読 桜岳 湾裏 風 微かにして潮気香し 孤峰 崛起す 水の中央 山容 樸訥にして且つ剛毅 万歳 永へにに支ふ 天の一方...

鹿児島県

麑城即目【2009.10】

麑城即目 薩州九月夏猶酣 麑島城中皆薄衫 處處拂灰灰未盡 人崇櫻嶽不知讒 2009年10月作 押韻 酣・衫・讒:下平声十五咸韻.起句の酣は十三覃韻からの借韻 訓読 麑城即目 薩州 九月 夏 猶ほ酣(たけなは)にして 麑島城中 皆 薄衫なり ...

阿蘇山 熊本県

登阿蘇山 其三【2009.10】 (阿蘇山に登る 其の三)

登阿蘇山 其三 岩傾徑仄嶽巍巍 草木不生禽不飛 噴火口辺煙帯熱 硫磺臭気染征衣 2009年10月作 押韻 巍・飛・衣:上平声五微韻 訓読 阿蘇山に登る 其の三 岩 傾き 徑 仄(かたむ)き 嶽 巍巍たり 草木 生ぜず 禽 飛ばず 噴火口辺 ...

阿蘇山 熊本県

登阿蘇山 其二【2009.10】(阿蘇山に登る 其の二)

登阿蘇山 其二 百尺深坑掩鼻看 血池騰沸毒煙蟠 方知陰火偏烘嶽 未觸亂巖秋雨乾 2009年10月作 押韻 看・蟠・乾:上平声十四寒韻 訓読 阿蘇山に登る 其の二 百尺の深坑 鼻を掩(おほ)ひて看れば 血池 騰沸して 毒煙 蟠(わだかま)る 方に...

阿蘇山 熊本県

登阿蘇山 其一【2009.10】 (阿蘇山に登る 其の一)

登阿蘇山 其一 一條索道白雲上 萬尺巖巓黑霧中 噴火口頭人不語 應無詩句及天工 2009年10月作 押韻 中・工:上平声一東韻.対句のため起句は踏み落とし 訓読 阿蘇山に登る 其の一 一条の索道 白雲の上 万尺の巖巓 黒霧の中 噴火口頭 人...

阿蘇山 熊本県

雨中訪阿蘇草千里作【2009.10】(雨中 阿蘇草千里を訪ねて作る)

雨中訪阿蘇草千里作 一群白馬鬃毛重 萬頃青原霖雨霏 偏請狂風無奪傘 客中何処燥征衣 2009年10月作 押韻 霏・衣:上平声五微韻。対句のため起句は踏み落とし 訓読 雨中 阿蘇草千里を訪ねて作る 一群の白馬 鬃毛 重く 萬頃の青原 霖雨 霏...

詠史 大分県

上中津城望樓有懐黒田如水【2009.10】 (中津城の望樓に上りて黒田如水を懐ふ有り)

上中津城望樓有懐黒田如水 帷幄神謀開泰平 封於西國築堅城 只憐嗣子貪功伐 天下三分却不成 黒田如水,臨関原役,稱與東軍,大攻西軍諸侯,破之,併其封土,遂獲鎮西諸州大半。徳川内府及破石田礼部,頓命如水止戈。巷説曰,如水密有逐鹿之志,欲乗内府礼部両雄拮抗,得漁父之利,三分天...

福岡県

船到門司【2009.10】(船にて門司に到る)

船到門司 一宵已過萬重山 遂到鎮西望翠鬟 港浦雖無鷗鳥舞 雲光迎客照平湾 2009年10月 押韻 山・鬟・湾:上平声十五刪韻 訓読 船にて門司に到る 一宵 已に過ぐ 萬重の山 遂に鎮西に到りて 翠鬟を望む 港浦 鷗鳥の舞ふこと無しと雖も 雲...

船中早起【2009.10】

船中早起 船底睡驚徐拂埃 篷窓正見曙光催 早晨洋上已如昼 漁舟賈舶頻往來 2009年10月 押韻 埃・催・来:上平声十灰韻 訓読 船中早起 船底 睡 驚きて 徐ろに埃を払ひ 篷窓 正に見る 曙光の催すを 早晨の洋上 已に昼の如し 漁舟 賈舶...

船向鎮西 其二【2009.10】(船にて鎮西に向かふ 其の二)

船向鎮西 其二 三更欲雨海風強 雲端猶餘孤月光 遠去浪華程未半 客船載夢向西方 2009年10月 押韻 強・光・方:下平声七陽韻 訓読 船にて鎮西に向かふ 其の二 三更 雨ふらんと欲して 海風強く 雲端 猶ほ餘す 孤月の光 遠く浪華を去るも...

船向鎮西 其一【2009.10】(船にて鎮西に向かふ 其の一)

船向鎮西 其一 萬里潮風送単舸 一輪海月照千湾 枕頭今聴讃岐浪 夢裏已看筑紫山 2009年10月 押韻 湾・山:上平声十五刪韻。対句のため起句は踏み落とし 訓読 船にて鎮西に向かふ 其の一 萬里の潮風 単舸を送り 一輪の海月 千湾を照らす ...

船過明石海橋下【2009.10】(船にて明石海橋の下を過ぐ)

船過明石海橋下 回首難波港已遙 航程萬里夜迢迢 任他星漢没雲裏 九色千燈繍海橋 2009年10月 押韻 遙・迢・橋:下平声二蕭韻 訓読 船にて明石海橋の下を過ぐ 首を回らせば難波の港は已に遙かに 航程 萬里 夜迢迢 任他(さもあらばあれ) ...

大阪府

發浪華港【2009.10】(浪華の港を発す)

發浪華港 千丈層樓聳暮天 市燈漸點映漪漣 巨艘徐發浪華港 萬頃滄溟在眼前 2009年10月 押韻 天・漣・前:下平声一先韻 訓読 層樓 :幾階にも重なった高い建物 市燈 :街のあかり 漸 :だんだん,次第に 點 :ともる 漪漣 :さざなみ ...