屋久島山行 其二【2009.10】(屋久島山行 其の二)
屋久島山行 其二
雨餘土軟険途長
汗濕征衣程未央
始欲小休苔石上
喬杉落滴借微涼
2009年10月作
押韻
長・央・涼:下平声七陽韻
訓読
屋久島山行 其の二
雨余の土 軟らかにして険途 長し
汗 征衣を湿して程 未だ央ばならず
始めて小休せんと欲す 苔石の上
喬杉 滴を落として 微涼を借す
注
雨餘:雨のあと、雨上がり
険途:険しいみち
征衣:たびごろも
程:みちのり
央:なかば。半分。
喬杉:背の高い杉
借微涼:かすかな涼しさを貸してくれる。釈宋泐《暑夜》「天河只在南樓上 不借人間一滴涼(天河 只だ在り 南樓の上 人間に借さず 一滴の涼)」
訳
屋久島の山歩き その二
雨あがりの土はやわらかく、険しい山道が長くつづく
汗で旅衣は濡れ、道のりはまだ半分にもならない
ここへきて始めて少し休憩したいと思い、苔むす石の上に腰かけると
大きな杉が滴を落としてかすかな涼しさを与えてくれた
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