湖南探春

湖畔探春未見春
日輪猶遠若逡巡
忽然香氣雜風到
滿圃菜花迎旅人

2009年3月

押韻

春・巡・人:上平声十一真韻

訓読

湖南に春を探る

湖畔に春を探して 未だ春を見ず
日輪 猶ほ遠く 逡巡するが若し
忽然として香気 風に雜りて到り
満圃の菜花 旅人を迎ふ

逡巡:ためらって進まない

琵琶湖の南で春を探す

琵琶湖のほとりで春を探すが,まだ春らしい景色を見ることができない
太陽はまだ遠くに見え,ためらって上っていくのをためらっているかのよう
突然,かぐわしい香りが風にまざってやってきて
畑いっぱいの菜の花が旅人を迎えてくれた

補足

琵琶湖東岸の守山市に第一なぎさ公園という公園(実際には菜の花畑ですが)があり,一面菜の花が咲き乱れ,その先に琵琶湖対岸の比良山の残雪を望み見ることができます.テレビでその光景を見た翌日が休みだったので,電車に乗って自分で見に行きました.まだまだ肌寒い日でしたが,公園の中だけは春爛漫といった感じでした.