梅林偶成【2009.03】
梅林偶成
紅英時落昨宵雨
白蕚暫含今旦煙
鳥語不喧風籟靜
騒人只憾莫吟箋
2009年3月
押韻
煙・箋:下平声一先韻.対句のため起句は踏み落とし
訓読
梅林偶成
紅英 時に落とす 昨宵の雨
白蕚 暫く含む 今旦の煙
鳥語 喧しからず 風籟 靜かなり
騒人 只だ憾む 吟箋莫きを
注
白蕚:白い花びら
煙:もや
風籟:風のおと
騒人:詩人
訳
梅林でたまたまできた詩
赤い花びらはおりしも昨夜の雨を落とし
白い花びらは今朝のもやにしばらく湿っている
鳥の鳴き声はうるさくなく,風の音もしずか
詩人が残念に思うのは、詩を書きつける紙がないことだけ
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