綠陰淸昼

綠樹葉稠微漏光
午陰如水足淸涼
無花無月又無雪
只有薫風誘睡郷

2022年5月

押韻

光・涼・郷:下平声七陽韻

訓読

緑陰清昼

緑樹 葉 稠くして 微かに光を漏らし
午陰 水の如く 清涼 足る
花無く 月無く 又た雪無きも
只だ 薫風の睡郷に誘ふ有り

花・月・雪:雪月花。四季を代表する自然美。

緑陰の気持ちの良い昼

緑の木には葉が密に茂っているが、かすかに日の光が漏れ来て
昼の木陰は水のように爽やかに涼しい
ここには雪月花のいずれもありはしないが
昼寝の世界へいざなう心地よい薫風だけはあるのだ

補足

まるで題詠のような詩題ですが、自由題で詠みました。なんとなく出来た詩です。