赴潮岬途中【2009.07】(潮岬に赴く途中)
赴潮岬途中
無人蔬圃曬驕陽
路入山中草氣香
時有南風吹密緑
葉間瞥見海波光
2009年7月
押韻
陽・香・光:下平声七陽韻
訓読
潮岬に赴く途中
無人の蔬圃 驕陽に曬(さら)され
路は山中に入り 草気 香る
時に南風の密緑を吹く有り
葉間 瞥見す 海波の光
注
途中:道中
蔬圃:野菜畑
曬:さらす
驕陽:はげしく照りつける太陽
密緑:密に茂った木々の緑
瞥見:ちらりと見る
訳
潮岬へ向かう道中の作
人のいない野菜畑には激しい日差しが照りつけ
路は山の中へと入っていき,草のにおいが香ってくる
そのとき,南風が密に茂った木々の緑を吹き抜け
葉っぱのあいまあいまに,海の波の光がちらりと見えた
補足
順番が前後しますが、ホテルから潮岬へバスで向かう途中の情景を詠んだものです.
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