春日遊嵐山 其三

酣春嵐峡帯晴暉
渡月橋頭櫻萼霏
鷺立桂江尤淺處
流花光裏皓然輝

2009年4月

押韻

暉・霏・輝:上平声五微韻

訓読

春日嵐山に遊ぶ 其の三

酣春の嵐峡 晴暉を帯び
渡月橋頭 桜萼 霏たり
鷺は立つ 桂江 尤も淺き処
流花光裏 皓然として輝く

酣春:春たけなわ
晴暉:晴れた太陽の光
櫻萼:桜の花
:ひらひら降りしきるさま
皓然:真っ白なさま

春の日に嵐山で遊ぶ

春たけなわの嵐山は晴れた太陽の光を受けて輝き
渡月橋のほとりの桜の花はひらひらと散りやまない
鷺が桂川の最も浅いところに立ち
流れくる落花の光の中で真っ白に輝いている

補足