須磨離宮公園觀梅(須磨離宮公園に梅を観る)【2022.03】
須磨離宮公園觀梅
一入園林歩歩遲
眼迷白朶惑紅枝
市中亦有別天地
豈問桃源空費時
2020年3月
押韻
遲・枝・時:上平声四支韻
訓読
須磨離宮公園に梅を観る
一たび園林に入れば歩歩遅し
眼は白朶に迷ひ 紅枝に惑ふ
市中 亦た有り 別天地
豈に桃源を問ひて空しく時を費やさんや
注
須磨離宮公園:神戸市須磨区にある都市公園。本園の前身は宮内省所管の武庫離宮(須磨離宮)で、戦後、昭和42年(1967年)に皇太子(現上皇陛下)ご成婚記念として神戸市に下賜された。附属する植物園内に梅園がある。
白朶・紅枝:白梅の枝と紅梅の枝。「朶」は枝。
訳
須磨離宮公園で梅を見る
ひとたび公園の梅林に入るとおのずと歩みは遅くなり
白梅の枝、紅梅の枝に目を奪われてあちこち目移りしてしまう
この公園のように街なかにも別天地があるのだから
桃源郷をたずね求めて時間を無駄にすることなどないのだ
補足
3月12日(土)に須磨から帰宅マラニックランをした際(ランニング記録2022-03-12 <マラニック的帰宅ラン>)に、途中で須磨離宮公園に寄って梅林を観賞したので、それを詠んでみました。僕は城陽市の青谷梅林を知っているので、それと比べてしまうと規模であまりに見劣りしてしまいますが、都市公園だけあって、梅林ごしに市街地が広がる眺めは新鮮さがあり、そこから転結の発想を得ました。
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