雪中訪友 其二

飛雪霏霏撲面頻
陌頭橋畔不遭人
飄然來訪君無怪
要見庭梅色一新

2020年2月

押韻

上平声十一真韻

訓読

雪中 友を訪ふ 其の二

飛雪 霏霏として面を撲つこと頻りなり
陌頭 橋畔 人に遭はず
飄然 来たり訪ぬるも 君 怪しむ無かれ
見んことを要す 庭梅の色 一へに新たなるを

霏霏:雨や雪がしきりに降るさま。
撲面:顔を打つ。
陌頭:「陌」は道、通り。「頭」はほとり。街頭。
飄然:ぶらりと来たり、去ったりするさま。
:ひとえに。すっかり。

雪の中で友を訪ねる

横なぐりの雪がしきりに顔に打ちつけるなか
町を行けば街頭でも橋のたもとでも人に会うことはない
こんなときにぶらりと訪ねてきたからといって、どうか怪しまないでくれ
君の庭の梅の花の色が雪を帯びてすっかり新しくなったのをぜひとも見たいのだ

補足

雪中訪友 其一」と同じく、春風吟社2月提出の題詠です。この月は自由題を提出せず、題詠を2首提出しました。初案では結句は「要見庭梅帶砕銀」にしていましたが、やや説明的との評をいただき、上の通りに改めてみました。