冬晨雨後卽目

雨餘磴道粘丹楓
繊草微搖起細風
一鳥啼時雲正破
朝暉靜照遠山東

2009年1月

押韻

楓・風・東:上平声一東韻

訓読

冬晨雨後即目

雨余の磴道 丹楓を粘し
繊草 微かに揺れて 細風起こる
一鳥 啼く時 雲 正に破れ
朝暉 静かに照らす 遠山の東

卽目:目に触れたもの.またそれを詠んだ詩
磴道:石畳の道
繊草:細い草
朝暉:朝日の光

冬の朝の光景

雨上がりの石畳の道に赤いカエデが貼りつき
細い草がかすかに揺れてそよ風がおこる
一羽の鳥が鳴いたとき,ちょうど雲が破れ
顔をのぞかせた朝日の光が遠い山の東側を照らし出す

補足

こういう何でもない景色を詩にまとめることができると何となくうれしいものです