山の中の瀧(Evo-Ukiyoeにて作成)

看瀑

千仞層崖飛瀑懸
起風噴雪又生烟
宜乎霹靂轟轟響
穿綠白龍欲上天

2023年6月

押韻

懸・烟・天:下平声一先韻

訓読

瀑を看る

千仞の層崖 飛瀑 懸り
風を起こし 雪を噴き 又た烟を生ず
宜なるかな 霹靂 轟轟として響くこと
緑を穿つ白竜 天に上らんと欲す

千仞:非常に高い、または深いことのたとえ。「仞」は両手を広げた長さで、高さや深さを測る単位。
層崖:岩石の高く積み重なった崖。
飛瀑:高いところから落ちてくる滝。
噴雪:雪のように白い飛沫を噴き上げる。
霹靂:はげしく鳴り響く雷

滝を見る

千仞の高さの崖にかかる滝は
風を起こし、雪のような飛沫を噴き上げ、煙霧を生む
激しい雷鳴のような音が鳴り響いているのももっともなことだ
その姿はあたかも白い竜が緑の中を貫くようにして天に上ろうとしているかのようだから

補足

2023年7月提出の春風吟社題詠です。滝を見るというだけの単純な題のため、かえって難しい題ですが、オーソドックスにまとめました。