除夕書感【2020.12】(除夕 感を書す)
除夕書感
疫鬼跳梁未得夷
蒼生饑弊孰能医
徂年堪惜還堪恨
沈鬱歳除空祭詩
2020年12月
押韻
夷・医・詩:上平声四支韻
訓読
除夕 感を書す
疫鬼の跳梁 未だ夷(たい)らぐるを得ず
蒼生の饑弊 孰(だれ)か能く医(いや)さん
徂年 惜しむに堪へ 還た恨むに堪へたり
沈鬱たる歳除 空しく詩を祭る
注
除夕:除夜。大晦日の夜。
疫鬼:疫病を起こす悪魔。
跳梁:躍り上がって好きに跳ね回る。はびこってほしいままにふるまう。
夷:たいらげる、制圧する
蒼生:人民、国民
饑弊:飢えて疲れる
孰:「誰」に同じ。
徂年:去り行く年
堪惜還堪恨:惜しむにふさわしくもあり、恨むにふさわしくもある。 雍陶《過南隣花圃》「春風堪賞還堪恨 纔見開花又落花」
歳除:大晦日。
祭詩:詩人が大晦日に、その一年に作った詩を取りまとめ酒肉を供えて祭り、自らを励ますこと。唐代の詩人賈島の故事にもとづく。
訳
除夜に感じることをしるす
疫病がはびこって未だに制圧できず
民衆の困窮疲弊をいったい誰が癒やせるだろうか
去り行く年を惜しむ気持ちもあるが、一方で恨めしく思う気持ちも強い
気が滅入るばかりの今年の大晦日は、空しく詩を祭ることしかできないのだ
補足
春風吟社の題詠で作った詩です。題詠ですが、コロナに始まりコロナに終わった一年に対する率直な実感のこもった詩になりました。
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