中秋偶感

欲弄中秋嘆不遑
晨昏齷齪得錢忙
更闌疲憊歸家路
止歩陶然仰月光

2019年9月

押韻

下平声七陽韻:遑・忙・光

訓読

中秋偶感

中秋を弄せんと欲するも遑あらざるを嘆き
晨昏 齷齪として 銭を得るに忙し
更闌 疲憊して家に帰るの路
歩を止め 陶然として月光を仰ぐ

中秋:秋の真ん中。陰暦8月15日。
不遑:ひまがない
晨昏:朝夕
齷齪:あくせく
更闌:夜更け。真夜中。
疲憊:疲れ果てる
陶然:うっとりする

中秋節にたまたま感じたこと

今日の中秋節を楽しみたいところだが、その時間がないことが嘆かわしい
朝から晩まであくせくとお金を稼ぐのにいそがしい
真夜中に疲れ果てて家へ帰る途中
歩みを止めてうっとりと中秋の名月の光を仰ぎ見るのだ

補足

9月13日は中秋節でしたが、仕事が遅くなり、家に帰ったのが24時頃になってしまい、腹が立ったので、それを詩にしてみました。実際には、満月に気づいたのは、帰宅後に窓を開けた際ですが、作詩の都合上、帰宅の途上ということにしました。