謹賦宸題 光【2018.12】(謹んで宸題「光」を賦す)
謹賦宸題 光
白日光煕遍萬邦
月華淸冽絶無双
孤螢雖小最堪愛
半夜照來勤學窗
2018年12月
押韻
上平声三江韻:邦・双・窗
訓読
謹んで宸題「光」を賦す
白日の光煕 万邦に遍く
月華の清冽なること 絶えて双ぶ無し
孤蛍 小なりと雖も 最も愛するに堪へたり
半夜 照らし来たる 勤学の窓
注
宸題:天子の出す詩歌の題。ここでは宮中歌会始のお題。平成31年(2019年)のお題は「光」
光煕:ひかり。かがやき。
月華:月光
訳
つつしんで御題の「光」で詩を詠む
太陽の光は世界中あまねく照らすし
月光の冷ややかな清らかさは並ぶものが全くない
それらに比べればずっとちっぽけだが、一匹のホタルの光こそ最も愛するにふさわしい
真夜中に学問にいそしむ若者を照らしに来て助けてくれるのだから
補足
転結はいうまでもなく、「蛍雪の功」の故事を踏まえたものです。「光」を詠んだ詩としては内容はベタですが、一応きちんとした形にはなりました。宸題だけにあまりぶざまな詩は作れません。
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