船發淡洲赴明石

萬頃晴波點釣槎
淡山漸遠日將斜
兩三船客何俄指
跨海長橋帶夕霞

2018年11月

押韻

下平声六麻韻:槎・斜・霞

訓読

船にて淡洲を発し明石に赴く

万頃の晴波 釣槎を点じ
淡山 漸く遠ざかり 日 将に斜めならんとす
両三の船客 何をか俄かに指さす
海を跨ぐ長橋 夕霞を帯ぶ

淡洲:淡路島。
萬頃:非常に広いこと。「頃」は面積の単位で、百畝にあたる。宋代の1頃はおよそ566アール。
釣槎:釣り船。「槎」はいかだ。
淡山:淡路島の山
夕霞:夕焼け

船で淡路島を出発して明石へ向かう

はるか遠くまで広がる海では晴天のおだやかな波に釣り船が点々と浮かび
淡路島がだんだんと遠ざかり、日が西に傾こうとしている
二三人の船客が急に指さしたのは何だろうかと思って見ると
海を跨いでかかる明石大橋が夕焼けに染まっているのだった

補足

11月11日(日)、「明石海峡大橋海上ウォーク」に参加した後、淡路島の岩屋港から高速船「まりん・あわじ号」で明石港へ向かったときのことを詠んだ詩です。